個性的であれ!

平成になってから特に、一定の役割を果たしていた社会的機能が損なわれてしまった。 

 

学校の先生、お寺の和尚さん、飲み屋のおかみ、喫茶店のマスター、会社の上司、近所のご隠居さんなど、人生の先輩から人の世の機微を踏まえた辛口の一言を、もらうことがなくなってしまった。 

 

 

人は自分のことを、他者の目に映る自分の姿を見ることによって、知る。 

 

自分のことが分からないと、訴える若者が増加しているが、それは、他者(動植物を含む)との親密で有機的な関係が失われているからである。 

 

世の中が歪み、かつ鈍感化し、人の痛みを感じる能力が欠落し、人とひとのつながりがなくなってしまった。 

 

そして、考えすぎ、理屈っぽい、頑固、融通が利かない、また、何かにつけて、そこは割り切らないと、と言われるが、いい加減、適当ということができない。 

 

 

自分の心にうそがつけないために、ずるいことができない、ずるいと思えることをした時は、いつまでも罪悪感にとらわれてしまう。 

 

 

目が曇っていないから物事の本質が無意識に見えてしまうのだから、まわりの雰囲気や、慣習、馴れ合いに流されることなく、個性的であって欲しい。 

 

これからは、無理をして自分の感情を切り捨てて割り切るのではなく、自分は少数派で良いと覚悟を決め、もっと頑固に、もっと融通が利かない人を目指して欲しい。 

 

 

 

たきがみ博士
たきがみ博士

  旬(ときめき)亭

  亭主 たきがみ博士